悩める医師「医局を辞めるとどんな後悔が待っているんだろう?」
こんな医師の皆様に向けた記事です。
医局を辞めるとする代表的な5つの後悔を紹介します。
私は今、外科医として働いています。
私には同じく医師の妻がいます。私が一般外科、妻が産婦人科の医者夫婦です。
妻は結婚・出産を機に医局を辞めました。
本サイトでは、結婚・出産を機に妻が医局を辞めた医者夫婦が、医局の辞め方、医師の転職の仕方、医師のアルバイトについて実体験をベースに情報を発信しています。
妻が医局を辞めた表向きのきっかけは「結婚・出産」です。しかし、「結婚・出産」はいわゆる建前で、実際には精神面・体力面・金銭面などもっと生々しい様々な要因があります。
今、医局を辞めようか迷っている方々は、実際に医局を辞めた人がどんな後悔をしているのかを知っておくことは非常に有益です。
医局を辞めた人の後悔していることを知ることで、同じ後悔をしないように対策ができるからです。
実際、医局を辞めたことを後悔している人は私は見たことがありません。
しかし、医局を辞めることで失うもの、医局を辞めるリスクがあることも事実です。
今回は、医局を辞めることを迷っている医師の方々に、医局を辞めた人が感じている後悔を5つ紹介します。
医局を辞めようか考えている方は、医局を辞めた人がどのような後悔をしているかを知ることで事前に対策をすることができます。
医局を辞めて今後悔をしている方は、他の医局を辞めた人がどのような後悔をしているのか知ることで気持ちが楽になると思います。また、後悔を感じた先輩方が実際にどのように行動・対策したのかも合わせて紹介していきます。
私達夫婦の実体験、そしてたくさんの先輩から聞いた話を元にしているので、信頼性は高いと思います。
この記事が一人でも多くの悩める医師の皆様のお力になれば幸いです。
医局を辞めるとする代表的な5つの後悔
専門医が取れない
医局を辞めた後悔の1つ目は、専門医が取れないことです。
医局を辞めると、内科専門医や外科専門医のような、いわゆる新専門医制度における専門医だけでなく、サブスペシャリティやその他様々な資格が取りにくくなります。
資格を取りにくいことが医局を辞める最大のデメリットです。
専門医など、自分が最低限必要だと思う資格は取ってから医局を辞める方がおすすめです。
しかし、医局を辞めたら専門医や資格は諦めるしかない、ということは決してありません。
医局を辞めても比較的大きな病院に勤めれば資格が取れます。今は転職エージェントが専門医取得のための病院も紹介してくれる時代です。
専門医を持っていないけど、医局を辞めたいと考えている人は一度エージェントに相談してみるのもありです。
専門医を取らずに医局を辞めることに関しては、専門医なしで医局を辞める3つのリスクで詳しく紹介しています。
知識や技術の維持・研鑽ができない
医局を辞めた後悔の2つ目は、知識や技術の維持・研鑽ができないことです。
医局は多くの場合自分の研究施設を持っており、最先端の医療を提供しています。
抄読会や勉強会なども定期的に参加できますし、自分で発表する機会も定期的にやってくるはずです。
医局に所属していれば、自分から能動的に行動せずとも、嫌でも最先端の医療に触れて勉強していくことになります。
しかし、医局を出ると最先端の知識や技術に触れる機会は一気に減ります。
勉強会もなければ、学会への参加を促されることもありません。
必要な知識や技術は自ら能動的に学びに行く姿勢が求められます。
今、学会はオンラインのものがほとんどですし、勉強会もオンラインでたくさん行われています。
自ら求めて行動すれば、自己研鑽の機会はいくらでも見つかる時代です。
転職先がイマイチ
医局を辞めた後悔の3つ目は、転職先がイマイチなことです。
医局を辞めて転職してみると、転職先の病院が実は自分の希望に全然合っていない職場だったという話は先輩方からも度々伺います。
「自分の専門を活かせない」、「職場の人間関係が良くない」、「空調設備が整っていない」、「きたなすぎる」といった話を私は実際聞いたことがあります。
苦労をして医局を辞めても、次の職場が自分の希望に全く沿っていなければ、意味がありません。
対策として、医局を辞めた後の職場選びは、医局を辞める前にしっかりと時間をかけて決めるようにしましょう。
今はエージェントを利用すれば、簡単に仕事を探すことができます。
医局に残った同期と比較して焦る
医局を辞めた後悔の4つ目は、医局に残った同期と比較して焦ることです。
医局を辞めた5年後あたりから出てくる後悔です。
医局には自分が辞めた後もそこで闘う同期がいます。
中には、出世したり、新聞にでたり、テレビに出たりする同期もでてきます。
そんな同期たちと自分を比較してしまうことが一回は必ずあると医局を辞めた先輩方皆様が口をそろえておっしゃいます。
これから医局を辞めようか考えている人は、同期たちが全員出世してキラキラとしたキャリアを歩んでいる姿を一度イメージしてみると良いと思います。それに耐えられなければ、医局を辞めるのは得策ではないかもしれません。
医局を既に辞めていて、周囲と比較して焦る、という方も多いと思います。私の先輩はそんな焦りの気持ちから今の自分でも取れる資格(専門医)を探し、今取得に向けて症例を積んでいるとのことでした。
周囲と比較して焦る気持ちを前向きな挑戦の原動力に変えていきましょう。
医局からの嫌がらせ
医局を辞めた後悔の5つ目は、医局からの嫌がらせです。
医局を辞めた後、「転職の邪魔をされる」、「悪い評判を流される」、などの嫌がらせを受けることがあります。
昔の先生方の話を伺うと、今はほとんどなくなっているとのことですが、未だに存在しているのは事実です。
勢力の強い医局、その地域で圧倒的な権限を持っている医局では未だにあると聞きます。
医局からの嫌がらせを回避するには、辞め方が非常に重要です。
医局の教授や医局長も人間です。後味の悪い辞め方をされると、意識せずとも態度に出てしまったり、言葉に出てしまったりしてしまうこともあると思います。
いかに、円滑に、良好な関係を保ったまま医局を辞めることができるかが重要です。
円滑に、良好な関係を保ったまま医局を辞めるポイントは、辞める理由と伝える順番です。
受け入れられやすい医局を辞める理由については、医局を辞める18の理由【上手な伝え方も紹介】で詳しく紹介しています。
医局を円滑に辞めるために伝える順番については、医局を辞める時の上手な切り出し方と3つの注意点で詳しく紹介しています。
終わり良ければ全て良し、という言葉がある程、去り際は重要です。
自分自身のために、細心の注意を払いましょう。
医局を辞めた後の嫌がらせ、その対策については、医局を辞めるとされる代表的な4つの嫌がらせ【対策も紹介】に詳しく紹介しています。
さいごに
以上、医局を辞めるとする代表的な5つの後悔を紹介しました。
本サイトでは、妻が医局を辞めた医者夫婦が、医局の辞め方、転職・アルバイトについての経験を発信しています。
この記事が一人でも多くの今を悩む皆様のお役に立てば幸いです。