医局

医局を辞める時の上手な切り出し方と3つの注意点

 

悩める医師「医局を辞める時、どうやって切り出したらいいの?注意することは何?」

 

こんな悩める医師の皆様に向けた記事です。

 

医局を辞める時の上手な切り出し方、そして注意するべき3つのことを紹介します。

 

私は今、外科医として働いています。

 

私には同じく医師の妻がいます。私が一般外科、妻が産婦人科の医者夫婦です。

 

妻は結婚・出産を機に医局を辞めました。

 

本サイトでは、結婚・出産を機に妻が医局を辞めた医者夫婦が、医局の辞め方、医師の転職の仕方、医師のアルバイトについて実体験をベースに情報を発信しています。

 

妻が医局を辞めた表向きのきっかけは「結婚・出産」です。しかし、「結婚・出産」はいわゆる建前で、実際には精神面・体力面・金銭面などもっと生々しい様々な要因があります。

 

医局を辞める時の切り出し方はとても重要です。

 

切り出し方を間違えてしまうと、後味が悪くなり、最悪、辞めた後に嫌がらせをされるといいことになりかねません。

 

終わり良ければ全て良し、という言葉あるように、終わり際には細心の注意を払う必要があります。

 

今回は、私たちの実体験、そして多くの先輩方に伺った話から、医局を辞める時の上手な切り出し方について紹介します。

 

また絶対に注意するべき3つのポイントについて後半で紹介します。

 

この記事が、今を悩む医師の皆様のお力に少しでもなれば大変嬉しく思います。

 

医局を辞める時の上手な切り出し方

 

医局を辞めるのを切り出す時は以下の3つのポイントを抑えましょう。

 

・切り出す時期

・切り出す相手

・切り出す手段

 

1つずつ掘り下げていきます。

 

医局を辞めることを切り出す時期

 

医局を辞めることを切り出す最適な時期は、半年前です。

 

なぜなら、医局側も、退局する人が出る場合は、人事を考え直す・仕事を引きつぐための時間が必要だからです。

 

年度末に辞めようと思っている方であれば、10月、11月ころに伝えるようにしましょう。

 

よほどのはっきりとした理由でない限りは、半年以上前に伝えるのはあまりおすすめできません。

 

なぜなら、退局することが決まった後は居づらい雰囲気だったり、中には嫌味を言ってくる人もいるからです。

 

医局を辞める旨を伝えるのが早すぎると、つらい気持ちで過ごす期間が長くなる可能性があります。

 

また、医局を辞めることを伝えるのが直前すぎるのもおすすめできません。

 

なぜなら、急すぎると現実的に人手が足りず、引き止められたり、少なくとも期限付きで勤務を継続することになる可能性が高いからです。

 

また辞めることができても、医局側の業務や負担が多くなり、円満に辞めることができない可能性があります。

 

よって、早くても半年前、遅くても3か月前には、医局を辞めることを切り出しておくようにしましょう。

 

早くても半年前、遅くとも3か月前には伝えるようにしましょう

 

医局を辞めることを切り出す相手

 

医局を辞めることを切り出す相手は、可能な限り立場が上の人から伝えるようにしましょう。

 

大学であれば教授、大きな病院であれば部長から切り出すのが正攻法です。

 

なぜなら、教授や部長というのはかなり体裁や礼儀を大切にします。

 

自分のところに話が来ていない、他人から又聞きで話を聞いた、という場合、教授や部長が失礼であると立腹してしまう可能性があります。

 

身近な人、チーム長、直属の上司にも医局を辞めることを伝える必要がありますが、順番は大切にしましょう。

 

先にチーム長や直属の上司に相談する場合は必ず、「まだ教授や部長には伝えていないので口外しないでください」と一言伝えておきましょう。

 

教授や部長など上の立場の人から伝えるようにしましょう。

 

医局を辞めることを切り出す手段

 

メールでアポイントを取り、医局を辞めることは直接口頭で伝えるようにしましょう。

 

いきなり口頭で伝えると、相手に本気にしてもらえない可能性があります。また、メールで全てを伝えると本気度が伝わらない可能性があります。

 

メールでアポイントを取り、しっかりと気持ちを伝える時間を作ってもらいましょう。

 

メールの例文

〇〇先生

 

平素は大変お世話になっております。(自分の名前)です。

この度、私事でご相談させて頂きたいことがございます。

つきましては、10分~20分ほどお時間を頂戴できませんでしょうか。

ご多用のところ大変恐縮ですが、何卒よろしくお願い申し上げます。

 

(自分の名前) 拝

 

メールでアポイントを取る際は、10分~20分程、といったように必要な時間を明記するようにしましょう。

 

メールの段階で、「医局を辞めようと思っている」という内容は記載しないことをおすすめします。あくまで「私事」のように、ほのめかす程度にしましょう。

 

メールでアポイントを取り、直接口頭で伝えましょう。

 

実際の伝え方

 

アポイントを取って直接医局を辞める時の伝え方についてです。

 

以下の順で伝えるようにしましょう。

①結論:医局を辞めさせて頂きます。

 

②理由:理由は~~です。

 

③時期:今年度いっぱいで辞めさせていただきます。

 

話は端的に伝えるようにしましょう。

 

結論→理由→時期の順で伝えると端的に話が伝わります。

 

「仕事がつらくて、金銭的にも・・・・」

 

のように最初にだらだらと話していると、「君の気持ちはわかった。改善に努めるよ。」

 

と、医局を辞めるという本題に入る前に話が打ち切られてしまう可能性があります。

 

必ず、「医局を辞めさせて頂きます」と結論から伝えるようにしましょう。

 

また、医局を絶対に辞めるのか、状況を改善してくれるのであれば残っても良いのか、はあらかじめはっきり決めておきましょう。

 

絶対に辞めると決めているのであれば、「医局を辞めさせてください」と最初にはっきり伝えましょう。

 

「医局を辞めようか考えていて・・・」といった曖昧な伝え方をするのはおすすめできません。

 

なぜなら、「医局を辞める」という気持ちよりも、「今の状況を改善してほしい」という改善要求が本題だと誤解されてしまう可能性があるからです。

 

医局を辞めることを決心しているのであれば、必ず最初にはっきりと伝えましょう。

 

また、状況を改善してくれるのであれば残っても良い、のであれば、「辞めさせてください」ではなく、「辞めようと思っています」など柔らかい言い方を選ぶようにしましょう。

 

いずれにしろ、絶対に医局を辞めるのか、残っても良いのか、は事前に自分の中ではっきり決めておきましょう。

 

円滑に医局を辞めるためには、伝える際に、注意するべきこと、やってはいけないことがあります。

 

以下で深堀していきます。

 

医局を辞めることを切り出す時の3つの注意点

 

本音と建て前をうまく使う

 

医局を辞めることを切り出す時は、本音と建て前をうまく使いましょう。

 

大切なのは、受け入れられやすい理由を伝えることです。

 

例えば、本当は職場環境に不満があって辞める場合も、「子供が・・・」、「家族が・・・」、「健康面が・・・」など、第三者が関わる理由、健康面などのどうしようもない理由を建て前として言うようにしましょう。

 

私の妻も、実際は、「労働時間が長すぎる」、「金銭的に労働量と釣り合わない」といったことが原因としてありましたが、「結婚・出産を機に辞めます」と伝えています。

 

このように本当の理由(本音)は別であっても、表向きの理由(建て前)は相手に受け入れられやすいものを用意しましょう。

 

本音と建て前をうまく使うことで円滑に医局を辞めることができます。

 

辞めた後のことを決めておく(仮でもOK)

 

辞めた後どうするかは必ずと言っていい程聞かれるので、必ず決めておきましょう。

 

これは、本当に決まっていなくても、仮で良いので質問への返答として用意しておきましょう。

 

辞めた後のことを決めておかなければ、「決まっていないならとりあえずもう少し残りなよ」と引き止められる可能性が高くなります。

 

辞めた後の次の職場、または家事・育児に専念する、といった結論を用意しておきましょう。

 

そうすることで質問にもスムーズに答えることが出来、円滑に医局を辞めることができます。

 

医局・診療科の批判は絶対にしない

 

一番注意しなければいけないことです。

 

絶対に医局・診療科の批判はしないようにしましょう。

 

あくまで、自分側の問題・都合で医局を辞めるという体裁を貫きましょう。

 

自分が今いる環境を批判されると、誰でも腹が立ちます。

 

最後に医局や診療科の批判をしてしまうと、非常に後味が悪くなりますし、辞めた後も嫌がらせをされてしまう可能性もあります。

 

医局や診療科には嘘でも感謝を示してあげましょう。

 

さいごに

 

以上、医局を辞める時の上手な切り出し方、注意するべき3つのポイントを紹介しました。

 

本サイトでは、妻が医局を辞めた医者夫婦が、医局の辞め方、転職・アルバイトについての経験を発信しています。

 

この記事が一人でも多くの今を悩む皆様のお役に立てば幸いです